4,バンブー教室の学習支援とは…
このような発達障害がある子どもたちの一人ひとりの学習における困難さに応じた教科課題に対して、バンブー教室の夏期講習では、小学部では苦手国語特訓コース(読解クラス・漢字語彙クラス)、苦手算数特訓コース(図形特訓クラス、速さ・割合特訓クラス、少数特訓クラス、分数特訓クラス、わり算・概数特訓クラス)を設けて、お子様ひとり一人の苦手な教科における、苦手な分野に焦点を絞った弱点克服講座を実施しました。
算数の分野では、空間的な認知が弱いことで、立体の平面図を立体として想像することができないため、立体図形の体積を計算することが苦手なお子様や、数の大小、重い軽い、長い短い、などの比較が感覚的に苦手なお子様は概数の計算のみならず、少数や分数の計算にもつながってきます。また置き換えて考えることが苦手なため、グラフや表の読み取り、文章題も苦手なお子様が多いのです。少数や分数、割合など、全体を1(一つのまとまり)として考え、数が示す位置や範囲を考えることが苦手なお子様は、水溶液の濃度の計算が理解できません。
このような講座を実施するうえで特に大切なことは、お子様の特性を把握して、感覚的なつまずきや認知的なつまずき、処理的なつまずきが、どのように結びついて学習する上での困難さに影響を与えているかを見極めることです。そのことに基づいた指導計画を考察していくことが必要です。このような、アセスメントと呼ばれている支援を行ううえでの工程が、苦手な課題を克服するための学習の重要な準備になるのです。
たとえば算数が苦手なお子さんは、プリントに印字された数字を認識することが苦手で、数を数える学習に苦労します。数字などの視覚からの情報を頭の中に保持し(短期で記憶して)、数を数えて、量や大きさとして認識する(イメージする)感覚が必要とされます。
「かず」は順番どおりに数える序数性の理解が重要で、認識した数字を「かず」の順番として考えられる感覚です。そして、その数が系列の中の順番を表していること理解する感覚的な概念です。このことの理解が弱い人は継時的な能力が弱く、順番にならんでいる数詞や数字の理解が弱いのです。正確な数を把握する学習の習得に困難さが生じてきます。
また「かず」を個数全体として理解する基数性の感覚が求められます。基数性は数が量を表すことが理解できることで、「大体のこのぐらい」と言った感覚的な概念です。基数性が弱い人は同時処理能力が弱く、まとまった「かず」を長さや大きさなどの量としてその違いに注目することができず「ある数より3倍長い」という場合の長さが感覚的にわからず、ある数を取り出し、その数がしめす量を長さや大きさ、重さとして判別できる感覚です。このような感覚はワーキングメモリと密接な関係があります。