バンブー教室:バンブーだより7月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-1

1,はじめに

7月に入り毎日暑く,じめじめした鬱陶しい日々が続いています。西日本はすでに梅雨明けが気象庁から発表されています。関東地方も来週には梅雨明けが発表される予報です。湿度が高く雨が多い梅雨の時期は、熱帯低気圧が台風に発達しやすくなり台風の接近が多くなります。また大気が不安定になり、夕立やゲリラ雷雨に注意が必要になります。

気持ちも湿り、体調も崩しやすくなります。夜ぐっすり眠れず、朝目覚めが悪い人も多いことでしょう。朝からだるさがあり、授業中も眠気が強く頭がすっきりしない人はいるでしょう。

中学生の皆さんは、6月の学力試験ご苦労様でした。5月6月の不安定な時期を頑張って乗り越えたことに皆さんの精神的な成長を感じています。先の見通しが付きにくく学習習慣がついていないお子様は、予定を立てながら計画的に試験対策の勉強に励んでいた人たちが多かったようです。ご家庭でのご協力にも感謝します。中3の受験生は志望校を選ぶために高校の説明会に参加する人もいて、今年の夏休みは今までにない忙しさを経験する人たちが多いのではないでしょうか。この時期をしっかり乗り越えるためには規則正しい生活を送り、体調面を自分自身でも気を使って管理しながら、日々の生活を送ってください。

小学生や未就学のお子様方も生活習慣に気を付けながら、有意義な夏休みを過ごしてください。海や山、海水浴やキャンプに家族で出かける人も多いでしょう。けがなどの事故がないように気を付けて行動してください。

 

2,WISC-Ⅴが読み取れる認知発達のつまずきと学力との関係

現在WISC-Ⅳという知能検査がWISC-Ⅴという最新の検査になりました。知能は学習能力や問題解決スキルはもちろん、日常生活においても大きく影響する重要な役割を担っています。一番大きく変わったところは、なんといっても測ることができる指標の数がWISC-Ⅳでは4つの領域(言語理解、知覚推理、ワーキングメモリ、処理速度)だったところから5つの領域(言語理解、視空間、流動性推理、ワーキングメモリ、処理速度)に増えたことです。この5つの領域を中心に評価し全検査IQを算出します。この検査結果から子どもの認知機能の強み、弱みを相対的に把握することが可能です。

このような検査はASD、LD、ADHDなどの発達障害の特徴や発達歴、生活上の適応度などを直接に評価する検査ではないため、この検査で発達障害が診断できるわけではありません。この検査を受けたことで子どもの特性にあわせた関わり方や学習のつまずきを支援するうえでのヒントが得られるのです。

具体的に言うと5つの指標をもとに「学び方の特徴」や「つまずきのポイント」を客観的に捉えることができるのです。

なぜ漢字を覚えることが苦手だったのか。板書を書き写すことが苦手だったのかを理解するための大きな情報がこの新しい指標から得られます。また、視覚から認知が弱いと感じていた人が視覚からの与えられた情報をもとに、的確な答えを推理する力は高いことがわかることで、また同時処理的な指導が理解しやすいタイプであると分かることで、支援する側にとっては大きなヒントになるのです。

WISC-Ⅴの指標で視空間(VSI)の積木模様やパズル、流動性推理(FRI)の行列推理やバランス、ワーキングメモリの絵のスパン、処理速度の符号などの検査指標を他の指標と比べて読み取ることで視覚情報を理解して、操作する力が弱いことがわかります。そのようなお子様方は「読む」「書く」ことが苦手なことで勉強につまずきを感じている人が多いと思います。

読むことの苦手さには文字や記号を認知する眼球運動の働きと、視空間のワーキングメモリと言われる短期記憶の働きが認知した情報を処理し、理解力やその後の動作に大きな影響を及ぼすと言われています。

黒板の字を書き写すことが苦手なお子様は、文字をノートに書き写すために必要とされる目と手の協応など、手先の器用さを含む操作性に原因がある人もいますが、ワーキングメモリのような認知するときに必要とされる能力に問題がある人が多いと思います。そして、このような人のほとんどが漢字を覚えることが苦手な人です。学習の基本は文章を読み解くことから始まるので、漢字を覚えることが苦手で語彙をあまり知らない人は、国語の読解だけではなく算数の文章題などあらゆる学習でつまずきを生じることになります。