高等部:高等部通信7月号 学園長ブログ~可能性のとびら~-2

2、夏休みを利用した企業見学会について

自然学園は発達のつまずきがある子どもたちが将来の仕事について、自分の力で社会生活が送ることができるための準備を主眼に置いたそのための授業を時間割に反映しています。「ソーシャルスキルトレーニング」をはじめ「ライフスキル」など障害の理解や健康管理などを行う講座、職業準備のための講座として「作業訓練」などの授業を行い、自己理解、生活習慣の改善、職業への意識の芽生えを主眼に生活講座やキャリア講座など、社会的自立を目標とした職業準備のための授業に取り組んでいます。

学んだことを意識しながら、働く現場でそのスキルを活実践的にかせるようになるには、それを確立するための過程として企業の見学や実習が不可欠です。自分の目で見て、体を動かす経験から感じる仕事への関心が職業意識の芽生えになり、特別支援学校で最近使われ始めたドイツのデュアルシステムのように、職場を経験して露呈した個々の課題改善に学校で取り組むことで個人のスキームが高まり、職場での業務の遂行がスムーズになります。そのような経験の積み重ねから「働くこと」への深い理解が育ってくるのです。

自然学園は発達のつまずきがある子どもたちが就労に移行できるための学力や社会性を養うための教育を受ける場であり、働くことを目標としたビジネスマナー、実際の就労として求められる軽作業や事務作業を、実践を踏まえて学んでいくことのできる学校です。自立を目的とした継続的な支援で「働くための力」を育むことに主眼を置いています。就職について考えたときに、「人とのコミュニケーションが苦手である。」「指示が重なると混乱してしまう。」「継続して職場にいることに不安を感じる。」など働くことに対して不安ばかりが先行して緊張が高まり具体的なイメージが湧かない人が多いと思います。

そのような人たちが多い中で、高等部ではキャリア学習および就労支援の一環として高等部1年生、2年生そして就労希望の3年生の生徒が夏休みを利用した企業の見学会を行っています。学校とは全く違う環境で大人の人たちの労働している実際の姿、その真剣なまなざしを見ることができただけでも、2学期からの授業に大きく影響することと思っています。

2、3年生の皆さんは、昨年、その姿に自分を重ねて就労に対してより深く考えることができたのではないでしょうか。この経験が将来の就労、また、これから経験する就労体験実習に必ず結び付き、自分の特性に合った仕事選びに役立つことと思います。

また、見学をした中で、社員の方々のお話をお聞きする機会に恵まれ、会社が求めている人材とはどのようなことができなければいけないのか、またどんな人が、職場では一番困る人なのか、共通した企業の考えを教えていただくこともできます。

企業が求めるスキルに、今の自分がどのくらい近付いているのか、この機会にぜひ考えてみてください。そして将来の目標を立てて、その目標に到達するにはどのような計画を立てればいいか少しでも考える機会になれば今回の見学会は大成功です。実際の職場を見て、そこで汗して働いている人に接して、自分がもし働くとしたら、今の自分には何が足りないのかを確認できることがキャリア学習を授業で学ぶことの原点になります。体験就労を経験している人たちの仕事内容は企業によって違いますが、それぞれの仕事に慣れないながらも一生懸命取り組んでくれているようです。働くことの「楽しさ」や「やりがい」を実感できた生徒も少なくないようです。

就労を希望している生徒には、1年生からのキャリア学習を計画的に進めていく就労支援のプログラムを作成しています。今年は20社の特例子会社をはじめとした企業の見学を企画しています。

1、2年生の人たちも異なった業種の職場見学を行うことで、「自分ならこんなことならできるかもしれない。」「こんなことならぜひやってみたいな。」と言う気持ちが少しでも感じることができれば今まで以上に意欲的に授業を受けることができるでしょう。

3年生の皆さんは、この夏の努力の結果と秋からのもうひと踏ん張りが採用や合格に結び付くことを信じています。ゴールに向かって歯を食いしばって頑張りましょう。全力で支援していきます。本校の卒業生の実績が全国の発達障害者の雇用の後押しになるように、発達障害がある子どもたちを対象にしたキャリア教育を確立し、その取り組みを広めていきたいと考えています。